SLE 全身性エリテマトーデス・自己免疫疾患と圧痛点

Lupus eritematoso sistemico (LES) : Moxa e mappa dei punti doloranti

SLE患者の記録

2000年症状を訴えSLEと診断され大学病院入院、2017年までステロイドをまたサラゾピリン、ボルタレンを適宜服用し痛みに対処してきた。

2018年6月来所

今朝は右膝、手首に痛みがあった、お灸や SLEの話、発病前の過酷な生活(徹夜)。

病気とともに起こった多様な症状、入院生活、医師からの説明など伺う。病気は偶然起こらない、必ず原因がある。病気は頑張りすぎると起こるという免疫学者の声が聞こえてくる。

問診が終わると、痛みが消えているという、膝、手首の屈伸でも痛みが全く起こらないという。

  • 患者の主訴と圧痛点経穴灸の記録、(鎮痛の直後効果 持続効果)
  • 2018年7月11日1回目 右手指複数の指の関節の痛みと発赤、腫れ

7月13日 左右手指関節、左右手首、左右肩に痛み

7月29日 昨晩より始まる右肩峰、左右親指、右足底指関節の痛み(薬効なし)

7月18日 左右親指関節の腫れ、発赤 痛み 7・29

7月31日 左手指関節 右足底指関節の痛み

8月1日 左足底指関節の痛み お灸を開始してから辛い痛みが短くなってきた

8月2日 右手指関節左手首(握れない)右足底足指関節の痛み 手指のこわばり

8月3日 右足底関節の痛み 常にあった足裏の痛み、異和感が消える

8月4日 左右足底関節の痛み

8月9日 左肩関節の痛み 左足底指関節の痛み

8月14日 17年の闘病で初めて病気は治るという実感がわく 左右手指関節の痛み

8月18日 右手首橈骨側 左手掌指関節の痛み

8月24日 右肩 右上腕左手指関節の痛み

8月25日 右顎関節痛:口が開けられない、右頚、肩痛 左中拇指関節痛

8月28日 左肩関節痛 右指関節痛

8月26日 右顎関節痛 首左右回旋障害(寝違い)

8月31日 左右手首 左右手指の関節痛

9月6日 左右膝痛(歩行時痛)、右親指関節

9月9日 右指関節痛 左親指痛

9月13日 右手関節 指関節 肘痛

9月30日 右手関節 肩甲間部 息切れが起こり、咳が止まらなくなることがあるという

10月4日 右足指関節 左肩痛外転痛 肩甲間部の痛み

10月7日 右手中手指節関節痛握れない 肩甲間部

10月15日 肩甲間部

10月21日 肩甲間部 左股関節 右手首、拇指関節痛 右肘痛

10月26日 左股関節(早朝から始まる激痛、歩けない

11月4日 肩甲間部

11月11日 肩甲間部 右拇指関節痛

11月16日 左右掌の関節、早朝から始まる

11月17日 肩甲間部 左指関節痛

12月9日 肩甲間部 体調良好が続くようになる

12月13日 右手関節痛

12月16日 肩甲間部痛

12月23日 肩甲間部 左右肋骨下 仙骨際 左右腸骨上 飛蚊症

12月27日 背中 左右肋骨下 右臀部 右手首前後面の痛み

12月30日 肩甲間部 左右腰部 右拇指側の痛み 右手関節の痛み

その他回復した症状 眼瞼痙攣、花粉症

同僚全員がインフルエンザにかかっているが私だけが罹らない

SLE、リウマチにおける関節に起こる疼痛部位の圧痛点の選択について

患者さんが訴える痛みは実際の痛みの部位部分と異なることが多く、圧痛点を正確に選択することが鎮痛効果に結びつきます。圧痛点とは血流障害を表すポイントであり、患部の血流を増やすことで鎮痛が起こります。

参考文献

膠原病や自己免疫疾患は全身性(SLE)や局所性の炎症で、発赤、発疹、発熱、かゆみ、痛みなどが伴う、これらの組織反応や症状形成にはプロスタグランジン、アセチルコリン、ヒスタミン、セロトニン、などの多くの因子が関与しているが副交感神経反射による「血流障害からの回復反応」と理解する必要がある。しもやけや潰瘍を治癒させるためにはやはり、血流障害からの回復が必要であり、治癒の過程で発赤、発熱、かゆみ、痛み、関与する因子群もプロスタグランジン以下ほとんど同じである。

(自律神経と免疫の法則—安保徹)

SLE(全身の血管炎・全身性エリテマトーデス)
全身性エリテマトーデスSLE(全身性紅斑性狼瘡)とは抗核抗体を中心とした自己抗体ができて起こる疾患です、抗核抗体は核が抗原となります。

核は全身にあるので全身の細胞が攻撃対象になります。線維細胞や血管内皮細胞が攻撃されて戦い炎症を起こすのです。SLEは最初は紫外線によって核が変性して自己抗原になり病気が全身に広まってゆく形をとるのです。

SLEが一番多いのは色白の人が紫外線を浴びたときです、なぜ狼のような紅斑と呼ばれるかというと、まるで口が広がったように紫外線が一番当たるところがバタフライ様に紅くなるからです、SLEは白人に多いです、日本人でもSLEになるのは色が白い人です、色が黒いとメラニン色素で紫外線をブロックできますが、色が白いと直接紫外線の作用で細胞や核が壊れるのです、そして隔離抗原がリンパ球にさらされます。(隔離抗原がでるのは細胞を構成する成分からです、なかでも多いのは核やその成分からです)SLEは紫外線以外でも風邪をこじらせると起こります、ウイルスも細胞を壊します。あとは夜更かしが原因です、夜遅くまで起きていることは大変なストレスなので、細胞が壊れます、特に徹夜でアルバイトをすると、細胞が壊れて病気になりやすいのです。

自己免疫疾患で代表的なものはSLEです。SLEは圧倒的に女性に多いです。SLEははっきりと女性優位現象(female predominance)です。

女性は刺激に過敏なので発症数が多いのです。過敏かどうかはその人のリンパ球の数で決まります。SLEは過敏な人が紫外線、ウイルス、夜更かしなどのストレスを受けて発症するのです。SLEはoverlap症候群の形をとることが多いです。SLEは全身にある抗原と反応するので、関節が腫れるRAや唾液がでないシェーグレン、糸球体腎炎などの自己免疫疾患が全身にoverlapして出てくることが多いのです。

(安保徹の免疫学講義より抜粋)

自己免疫疾患における免疫学的状態
Immunologic States of Autoimmune Diseases
immunologic  research 33/ 23-34,2005
Toru Abo