関節リウマチ・自己免疫疾患・膠原病と圧痛点と症例

artrite reumatoide : moxa e mappa dei punti doloranti

圧痛点経穴灸法の最大の特色は多様な痛みの解消です。

関節リウマチでの激痛は手足指の小関節にあらわれることが多いが他に膝、足、手首、肘、肩、顎などの関節にも現れます。
痛み、発熱、発赤、腫れなど炎症を伴う激痛が特徴です。
小関節であっても、圧痛点の現れ方は多様です。
ていねいに圧痛点を求めることが鎮痛効果を高めます。

圧痛点に応じた経穴一点へのお灸による鎮痛作用は関節リウマチの激痛を直後に解消し、鎮痛の持続効果も高く、運動制限の改善につながります。

リウマチの患者さんは痛みの部位をしばしば混乱します。
手足指の関節におこる炎症性の痛み、関節の表、裏、側面、など圧痛点を特定します。
圧痛点の選択が鎮痛効果を左右するからです。圧痛点を明らかにすることは痛みの解消に最も大切なことです。
経穴一点へのお灸(知熱灸)による鎮痛は鎮痛効果のみに終わらない、組織障害の修復も進めます。

自己免疫疾患、膠原病と呼ばれ、女性の罹患率が男性の5倍といわれ、30〜50代での発症が多い、ギリシャ時代から知られている疾患です。
あらゆる関節、また筋肉にも激痛があらわれ、夜間の就寝中(夜明け)に激痛で飛び起き、そのまま夜明けをまつことも。
また午前中順調であったのが午後には一転激痛がはじまることも。
激痛が一つの関節に起こることもあれば、複数部位に同時におこることもありますがお灸治療を続けてゆくと、突発性の激痛がなくなり、激しい痛みも、痛みの部位も減少してゆきます。

圧痛点経穴灸法は、激痛でベッドから起き上がれない、動けない患者のもとに駆けつけ、痛みを解消することができるお灸による鎮痛法です。

 

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【2017年10月18日追加分】

 

【2017/1/7新規追加】

 

自己免疫疾患の病態

自己免疫疾患は膠原病ともいわれています。
細胞同士をむすびつけている臓器の強度を保つ働きをする結合組織である全身の膠原線維に炎症がおこる病気です。
特定の臓器におこるもの、全身におこるもの、臓器と全身に複合的におこるものなど50種類ほどあります。
その多くが原因不明の難病に指定されています。
しかし原因不明ではなく発症前に激しいストレスがあります。
共通する症状は発熱、関節痛、筋肉痛・こわばり、倦怠感などです。
色白で40〜50代以降の女性で、リンパ球過剰な副交感神経優位の体質でストレスや刺激に過敏な患者さんが多いのです。
患者さんの膝関節にたまっている水を調べると顆粒球が95%と高い割合を占めて、残りの約5%は自己抗体をつくる初期の B-1細胞、胸腺外分化T細胞などです。
ストレスにより自律神経が副交感神経から交感神経に大きく偏り過剰な顆粒球が放出する活性酸素で滑膜が破壊されています。
免疫力過剰の病気とされていますが新しい免疫細胞 T細胞や B細胞は見当たりません。
滑膜では古い免疫スステムの胸腺外分化 T細胞やB-1細胞が関節内の異常な細胞を処理している状況です。
強いストレスにより交感神経緊張となり、アドレナリンやドーパミン、グルココルチロイドが分泌されて起こった結果です。
グルココルチロイドにより胸腺が萎縮し骨髄機能が抑制され新しい免疫システムが抑えられた免疫状態です。
滑膜には顆粒球が多く、免疫過剰ではありません。にもかかわらずリンパ球の働きや自己抗体をつくるのを抑える免疫抑制剤やステロイド剤を用いるのが現代医学です。
免疫が抑制されている状態をさらに免疫を抑える治療を行うので治癒にはむかいません。難病は治らない病気ではなく原因に誤解があるため治せなくなっているのです。
過酷な生き方が組織を破壊し関節内では胸腺外分化T細胞やB-1細胞が異常細胞に対して自己抗体、抗滑膜抗体をつくり血流に入り敏感で小さな関節の動きを鈍くしています。
自己抗体は壊れた組織を取り除こうとする自然の反応です。
消化管、肝臓、外分泌腺、皮膚などの古い免疫系の臓器や組織の周囲では自己免疫による組織破壊がおこりやすくなっています。
ストレスによる胸腺の収縮はストレスさえ解放されれば戻り、それに伴い古い免疫系が正常化し症状も消えていきます。
関節の滑膜におこる特有の炎症はストレスから脱却しようとする治癒への反応です。
治るためのステップですから、薬を使って抑えると体は治る機会を失い病気は固定化し難治化してゆきます。急性期のつらいときは一時的に薬を使用しても常用はしないことです。
病気になる前には必ず原因があります。薬に頼るのではなく原因である習慣を変える、改めることが再発を防ぎます。

(安保 徹のやさしい解体新書より)

自己免疫疾患、膠原病についての解説は「安保 徹の原著論文を読む」に詳しい

【参考文献】

■自律神経系による免疫調節:ガン、膠原病と炎症性「腸疾患治療へのアプローチ」-安保徹
Toru abo   Therapeutic Apheresis 6:348-357   2002
Immunomodulation by the Autonomic Nervous System :
Therapeutic Approach for Cancer Collagen diseases and Inflammatory bowel Diseases

■コラーゲン誘導性関節炎のマウスとパピオラーゼ(並体結合)したマウスの関節においてパートナーの顆粒球とリンパ球は混在しない:顆粒球およびリンパ球の局所産生の可能性-安保徹
Toru abo Immunology, 114:133-138 2005
No mixing of granulocytes and other lymphocytes in the inflamed joints of parabiosis mice with collagen-induced arthritis: possible in situ generation

■自己免疫疾患の病態-安保 徹
Toru abo Immunologic Research,33: 2005
Immunologic States of Autoimmune Disease.

慢性関節リウマチ患者

10年を経過し専門病院で治療を続けてきた慢性関節リウマチ患者(女性50歳)。発病前は休憩時間を削って働く厳しい労働環境(立ち仕事)が長年続いていた、冷たいコーヒーが欠かせないという、食生活を改め、からだを温めるようアドバイスをして治療がはじまった。

お灸治療1ヶ月後の検査ではCRP値が0,06となり、末梢血の白血球のバランスもリンパ球38,1%、顆粒球55,3%となった、なによりもあらゆる痛みが解消し体調のよさとともに生きている実感が戻ってきたと語る。

過去4年間のCRP値の平均は0,41であり、CRP値が0.06を下回ることは一度もなかった。また白血球のバランスも常に健康体の数値にはなることはなかった。

(CRP値上限0,30)(健康体の白血球のバランス リンパ球35~41% 顆粒球54~60%)

知熱灸による鎮痛の特色

お灸直後に痛みが解消し、和らぐことが多いが時には2〜3時間のちに痛みが解消することもある。

慢性関節リウマチの痛み

  • 突然の激しい痛みが複数部位に起こる、唾を飲み込んでも痛みがおこる。
  • 関節の炎症は1箇所のこともあれば複数のこともある、痛みは一箇所でも激しいことが多い。
  • 痛みは連日つづくこともあり、異なる関節に同時に痛みが起こる、関節のこわばりも伴う。
  • 関節痛(膝、手首、手指、足指)が始まると自力では立ち上がれず、歩けずトイレへも行けない。
  • 膝の痛み、手首の痛みで立ち上がれず、家族の助けがなければ歩けない。
  • 冬季は手指の甲にしもやけが起こる。
  • 肩痛では痛みで腕が動かせず、水平位に(外転障害)上がらない。
  • 左右の膝に痛みがおこる。
  • 右足指のすべての関節の手術を行った、痛みは取れたが関節は動かせなくなった(その後痛みも再発)。
  • 低い体温35,7度。
  • 顔色が悪く、まぶたのくすみがひどかった。
  • 前触れもなく就寝中に激痛が起こり一睡もできなくなる。
  • 微熱、だるさが続く。
  • 関節だけでなく筋肉の痛みが日替わりのように起こるが痛みの部位が正しく自覚できない。
  • 疲労感が消えない。
  • 足指の関節の痛みで歩行障害、走れるようになることは想像できなかった。
  • 頭痛、胃痛も同時に起こる。
  • 消炎鎮痛剤、生物学製剤、免疫抑制剤を処方される、吐き気がはじまり体調の悪い状態がつづく。
  • 膠原病専門病に入院(手術)通院時。症状がひどい患者に囲まれ、自分の将来の姿と重なるようで不安ばかりがつのった。
  • 咳がとまらなくなり、間質性肺炎と診断され、余命についても言及されさらに落ち込んだ。

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